YOMIURI ONLINE 2015年1月5日 掲載記事からの引用
https://www.yomiuri.co.jp/homeguide/sumu/20141229-OYT8T50031.html?from=ycont_top_txt

住宅火災が多い季節になった。特に1月は、火災の犠牲者の多い時期。各家庭で、ストーブの配置やコンセントの状況といった「住まいの防火」点検をしておこう。

 総務省消防庁の発表データでは、年間を通して火災による死者が最も多いのは1月だ=グラフ=。太平洋側を中心に空気が乾燥するので、延焼して火災が大きくなるためだと言われている。

 東京都葛飾区の「堀切五丁目協和自治会」は先月10日、地元の本田ほんでん消防署と共同で、高齢者宅の防火指導を行った。署員らが木造の戸建てに一人で暮らす三村和男さん(85)を訪ねると、住宅用消火器が流し台の奥にあった。コンロから出火した場合に消火器を取りに行けない恐れがあるため、消火器はコンロから離れた場所に置くほうが良い。

 消火器の使用期限も切れていた。5年ごとの交換が原則。近く自治会でまとめ買いする時に購入してもらうことにした。

 また、住宅用火災警報器は台所にしかなかった。警報器は各部屋に設置するのが望ましい。「そんなにたくさんですか」と渋る三村さん。消防署員らが「近所の人が警報器の音に気づいて助けてくれることも多いんですよ」と増設を促した。

 一般財団法人・日本防火・危機管理促進協会事務局長の小川正義さんは「高齢者宅に限らず、消火器や警報器はぜひ備えてほしい。できればカーテンも防炎品を」と呼びかける。防炎カーテンは炎が接してもその部分が焦げるだけで、簡単に燃え広がらないよう加工されている。ホームセンターなどで市販されている。

 また、この時期に注意したいのは、ストーブの配置だ。電気ストーブは石油やガスのストーブより安全と思われがちだが、東京消防庁の発表によると、管内の過去5年間のストーブ火災の7割が電気ストーブによるものだ。昨年1~11月の速報値でも、ストーブ火災101件のうちの82件で8割に達する。原因の多くは布団などの接触。同庁は「可燃物との距離をしっかりとって」と呼びかけている。

 電気系統の火災も多い。コンセントを分岐して家電を複数接続する「たこ足配線」は、コンセントの発熱につながりかねない。また、古くなった延長コードや、コードの上に重い家具がのっているのも危険だ。コード内部で銅線の一部が切れてしまうと、残りの線に負荷が集中して発熱する恐れがあるからだ。

 また、冷蔵庫の裏などで何年も差したままのプラグは、隙間にほこりと水分がたまることで火花が出る「トラッキング」を起こす恐れがある。プラグに焦げがないか点検し、まめに掃除しておく。焦げがあれば、プラグを交換する。

 さらに、コンロ周辺に乱雑に物を置いていたり、コンロや換気扇に油汚れが残っていたりすると、出火した時に燃え広がる原因となる。日頃の掃除が身を守ることにつながる。小川さんは「住まいの防火の基本は整理整頓です」と話す。散らかっていれば燃えるものが増え、避難路をふさぐことにもなる。生活習慣の見直しも大切だ。